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2015.09.04

COMPANY

ペルノ・リカールグループ 2014/15の業績結果発表
前期比売上2%増*、目標通りの経常利益2%増*を達成(有機的成長)
ー*為替変動などの影響を加味したベースでは8%の増収、9%の増益ー

フランスの洋酒メーカー、ペルノ・リカールグループは8月27日、パリ本社にて2014/2015年の決算を発表しました。

決算概況

経営環境が依然として厳しい中、好調な業績

・売上高は徐々に回復:横ばいであった前期に対し2%の有機的成長を達成(為替変動などの影響を加味したベースでは8%の増収)。
・主要マーケットの大半でマーケットシェア拡大。
・既存事業における通期経常利益は、実質で前期比2%増(目標は1〜3%)。為替が利益に大きく貢献し、その影響を加味したベースでは9%の増益。
・経常的なフリーキャッシュフローは前期比38%増。
・グループの既存事業における純利益持分は前期比12%増。グループ全体の純利益持分は、ウオッカ「アブソルート」に関連して減損費用が発生したことから前期比15%減(4億400万ユーロの減損費用を除くと前期比25%増)。
・負債比率はさらに低下。
・1株当たりの配当は前期比10%増の1.80ユーロを予定。

健全な成長

・イノベーションを中心に広告・販促投資は前期に対し2%増。
・製品ミックスが悪化したものの価格は維持。
・コスト管理を徹底。

決算発表にあたり、ペルノ・リカールのアレクサンドル・リカール会長兼最高経営責任者(CEO)は、「当グループの既存事業での通期実績は、売上、利益ともに前期を上回り、なおかつ目標も達成しました。グループの経営戦略は着実に成果をあげています。2016年6月期については、マクロ経済環境が不安定かつ厳しいものになると予想される中、さらなる業績向上を一歩一歩目指してまいります。経営効率をさらに高める一方で、優先順位の高いブランドやイノベーションへの投資を継続いたします。」と述べました。

日本での業績結果

・スコッチ、コニャック、シャンパーニュが売上増を牽引。
・主要14ブランドの売上が、価格と製品ミックスの良化により二桁増を達成。
・日本ではペリエ ジュエの売上が引き続き二桁増となり、日本で販売している全ブランド中でトップブランドに浮上。

決算の詳細

売上
2015年6月期の通期売上は85億5800万ユーロとなりました。売上の有機的成長率は2%で、為替変動の影響を加味したベースでは8%の増収です。

売上が徐々に回復した要因としては、
・アジアおよびその他地域:中国での売上が回復しつつある(前期が23%の落ち込みであったのに対し、当期は2%減にとどまる)ことと、インドでの売上が引き続き好調(前期比18%増)であったことから、全体で4%の増収に転じました。また日本での売上が大きく伸び、免税部門での販売も安定して推移しましたが、韓国での販売が市況の悪化により落ち込みました。
・北米・南米地域:米国での販売が通期で前期並み(下半期では前年同期からアップ)で、その他の市場では増収を達成し、全体では2%の増収となりました。
・欧州:スペインが2%の増収に転じたものの東欧および免税販売が低迷し、全体では横ばいとなりました。

製品カテゴリー別に見ると、売上増を牽引したのはウイスキー(特にジェムソン、ザ・グレンリベット、バランタイン、インドのウイスキーが引き続き好調)で、加えてシャンパーニュのマムとペリエ ジュエが二桁に近い販売増を達成しました。マーテルは中国で製品ミックスが悪化しましたが、全体では販売増に転じました。アブソルートは米国市場で苦戦を強いられましたが、米国以外の地域では販売が伸びました。主要14ブランドの売上は、前期が2%減であったのに対し、2%増に転じました。これはバランタインとマーテルの販売が回復したことと、ジェムソンとザ・グレンリベットが引き続き好調であったことによるものです。

主要ローカルブランドも好調で、全体で前期比5%の販売増となりました。韓国でインペリアルの販売が低迷する一方で、インドのウイスキーとスコッチブランドが好調でした。

プレミアムワインでは、ジェイコブス・クリークの不振を好調なカンポ・ヴィエホがカバーし、全体としては安定して推移しました。

主要マーケットの大半でシェアアップを達成しました。第4四半期の売上は、在庫調整を実施した前年同期に対し3%増の有機的成長となりました。為替変動などの影響を加味したベースでは、米ドル高により同四半期は15%の増収となりました。


利益
既存事業における2015年6月期の通期経常利益は、為替が大きく有利に働いたため、その影響を加味したベースで前期比9%増(為替の影響を除いたベースでは2%増)の22億3800万ユーロとなり、経常利益率は26.2%となりました。経常利益率に影響を与えた要因は以下の通りです。
・売上総利益率が1.05ポイント悪化:市場環境や競合環境が厳しい中にあって価格を維持し、またコストを抑制しましたが、地域要因およびポートフォリオ要因(マーテル)による製品ミックスの悪化が生じました。
・広告・販促費が2%増加:売上の伸びにシンクロしており、主要14ブランドおよび新規事業分野を中心に投下しました。また「アレグロ・プロジェクト」からの再投資2500万ユーロを含め、主要イノベーションプロジェクトへの投資を二桁増額しました。
・「アレグロ・プロジェクト」の効果で固定費が3%ダウン:新組織の施行に伴う人員減により当初計画以上の固定費削減を実現できました。

為替変動が既存事業における当期経常利益に与えたプラスの影響は1億5500万ユーロで、主としてドル高によるものです。

負債コストは売上比で4.4%に低下し、2016年6月期には4.2%程度にまで低下する見込みです。経常項目に対する法人税率は若干低下し24.4%でした。

グループの既存事業における純利益持分は前期比12%増となりました。グループ全体の純利益持分は、ウオッカ「アブソルート」に関連して減損費用が発生したことから前期比15%減(減損費用を除くと前期比25%増)となりました。この減損費用は米国での販売不振に対応したものですが、キャッシュおよび事業への影響はありません。2015年6月のアナリスト向け説明会で発表したグループの中長期業績見通しに変更はありません。

フリーキャッシュフロー及び負債

既存事業からのフリーキャッシュフローは大幅に改善し、前期比38%増で、なおかつ過去最高水準となる11億5400万ユーロとなりました。これは主として運転資本の管理を厳格に行ったことが効を奏しました。長期的な投資を継続する一方で、金利税引き前利益のキャッシュコンバージョンは、前期から6ポイントアップの88%と高い水準となりました。

フリーキャッシュフローは前期から5300万ユーロ増の8億800万ユーロとなりました。主として未払い法人税およびリストラ費用に関連して3億4600万ユーロの特別損失を計上したことを反映しております。

純負債は前期から6億6800万ユーロ増の90億2100万ユーロとなりました。これは主として為替変動の影響(1ユーロに対する米ドルの交換レートが2014年6月30日には1.37ドルであったものが、2015年6月30日には1.12ドルとなり、ユーロ安が進んだことによる影響が9億6400万ユーロあった)によるものです。平均為替レートでの負債比率は前期の3.6に対し3.5を下回りました(期中の1ユーロに対する米ドルの平均レートは2014年6月期が1.36ドルであったのに対し、2015年6月期では1.20ドル)。

予定配当

年次株主総会において提案される1株当たりの配当は、前期比10%増の1.80ユーロです。配当性向は36%で、これは既存事業から得られるグループの純利益の約3分の1を株主への配当支払いに充てるという従来からの方針に沿ったものです。

ペルノ・リカールについて

ペルノ・リカールは、スピリッツとワインの世界市場におけるリーディングカンパニーです。2014/15年度の連結売上は85億5800万ユーロでした。1975年に、リカール社とペルノ社の合併により設立された後、本業での成長と、シーグラム(2001年)、アライド・ドメック(2005年)、ヴィン&スプリト(2008年)などの買収を経て、現在に至ります。ペルノ・リカールは、アブソルート ウォッカ、リカール(パスティス)、バランタイン、シーバスリーガル、ローヤル サルート、ザ・グレンリベット(スコッチウイスキー)、ジェムソン(アイリッシュウイスキー)、マーテル(コニャック)、ハバナクラブ(ラム)、ビーフィーター(ジン)、カルーア、マリブ(リキュール)、マム、ペリエ ジュエ(シャンパン)、ジェイコブス・クリーク、ブランコット・エステート、カンポ・ヴィエホ、グラフィーニャ、ケンウッド(ワイン)など、業界内でも特に有名なブランドを数多く保有しています。

ペルノ・リカールは、約18,000名の社員と、6社の「ブランド カンパニー」、そして各市場に設立された80社の「マーケット カンパニー」からなる分社化された組織です。持続可能な発展を目指すと同時に、責任ある飲酒の普及に努めています。ペルノ・リカールの戦略と熱意は、「企業家精神」「相互の信頼関係」「強い倫理観」という3つの主要な価値観に基づいており、これに従って事業を展開しています。NYSE ユーロネクストに上場しており(ティッカー:RI、ISINコード:FR0000120693)、CAC 40指数のメンバーでもあります。


■ペルノ・リカール ホールディングのお問い合わせ先
Sylvie MACHENAUD/Director External Communications, Pernod Ricard Holding, Paris
Tel.:+33 (0)1 41 00 42 74

■ペルノ・リカール・ジャパンのお問合せ先
ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
人事・コーポレートコミュニケーション本部長 富田直子
パブリックアフェアーズ・インターナルコミュニケーションマネージャー 水林ジュリア
電話(代表):03-5802-2670
連結財務諸表は監査済みです。法定監査役による報告書は、監査報告書のレビュー後に発行されます。

当社の2015年6月期連結決算の詳細は下記のウェブサイトに掲載しております。http://pernod-ricard.com
注:本プレスリリースに明記した売上、利益の前期比は、別段の表記がない限り、事業売却および為替変動などの影響を除いた本業についてのものです。

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