2017.09.05
COMPANY
ペルノ・リカール グループ 2017年6月期業績結果発表
売上は前期比3.6%増の有機的成長を達成(*1)
既存事業における営業利益も前期比3.3%増と有機的成長を達成(*2)
純利益(*3)は前期比13%増
フリーキャッシュフローは前期比22%の大幅増
ペルノ・リカール グループは、8月31日、パリ本社にて2016/17年の決算を発表しました
EBITDAに対する純有利子負債の比率は0.4低下し3.0倍で大幅なレバレッジ解消が進む
2018年6月期の業績見通し:既存事業における営業利益で3〜5%の有機的成長を見込む
(*1)為替変動の影響を加味したベースでは同4%の増収
(*2)為替変動を加味したベースでも同5%の増益
(*3)グループ全体の純利益持分
決算概況
<売上>
ペルノ・リカール グループの2017年6月期の通期売上は90億1,000万ユーロとなり、前期比3.6%増の有機的成長を達成しました。これは2016年6月期の成長率を上回るもので、中期目標である4〜5%に一段と近づきました。為替変動の影響を加味したベースでは前期比4%の増収です。
成長が加速した主な要因は、前期横ばいであった主要なインターナショナルブランドの売上合計が4%の伸長となったことです。
・主要13ブランドのうち11ブランドが増収を達成
・主要13ブランドのうち9ブランドで前年比が改善、
特にマーテルは前期比6%増、アブソルートは2%増となり復調
地域別には、米国市場、中国市場(復調)、東欧市場、およびグローバル・トラベルリテール(免税チャネル)での売上改善が顕著でした。
・北米・南米地域:前期比が7%増に拡大
・アジアおよびその他地域:1%の増収
・欧州:3%の増収
1.グループ全体の純利益持分
イノベーション製品がグループ全体の売上成長の3分の1に寄与しました。
グループは引き続きポートフォリオの管理を強化しました。
・有望なプレミアムブランドを買収
(スムースアンブラー、デル・マゲイ、アンガヴァ)
・ノンコア資産の売却
(フリース、ドメック、グレンアラヒー蒸留所)
直近の第4四半期の売上は19億6,200万ユーロで、前年同期に対し3%の有機的成長(為替変動の影響を加味したベースでは5%の増収)となりましたが、これは第3四半期までの9ヶ月間の基調にほぼ沿ったものです。
<利益>
2017年6月期の既存事業における通期営業利益は23億9,400万ユーロとなり、前期に対し3.3%の有機的増益を達成しました。為替の影響を除いたベースでは5%の増益です。当期の営業利益率は前期から0.35ポイント良化しましたが、これは主として為替が期を通じて有利に働いたことによるものです。2018年6月期において、為替による、既存事業の営業利益悪化分として1億2,500万ユーロ(*4)を想定しております。
(*4)2017年8月22日時点における平均想定為替レート(1ユーロに対し1.18米ドル)に基づく
当期の既存事業の営業利益は堅調な有機的増益を達成し、インドで想定外の規制変更が実施されたものの、通期の増益率は目標とした2〜4%の上限近くとなりました。増益の要因は以下の通りです。
・売上総利益が前期比で4%増となりましたが、その要因は以下の通りです。
・ジェムソンおよびマーテルを中心に製品ミックスが改善
・価格の安定
・業務効率改善施策による売上原価管理の徹底
(グレーン・ニュートラル・スピリッツおよびリュウゼツランの原価アップという一時的な悪化要因を相殺)
・広告・販促費は前期比3%の増加となりましたが、対売上比率は19%と前期からほぼ横ばいです。
・固定費の管理を徹底し、その伸びを5%に抑えました
(その他収益および費用を除いたベースでは3%の伸び)
経常項目に対する当期の法人税率は25%で前期に比べわずかに上昇しました。2018年6月期の法人税率は26%を想定しておりますが、米国およびフランスにおける税制改定の行方次第では変動する可能性があります。
グループの既存事業における純利益持分は、前期比7%増の14億8,300万ユーロとなりました。
グループ全体の純利益持分は、前期比13%増の13億9,300万ユーロとなりました。
<フリーキャッシュフローおよび負債>
当期のフリーキャッシュフローは前期から22%と大幅に増加し12億9,900万ユーロとなりました。その結果、純負債は前期から8億6,500万ユーロ減少し、78億5,100万ユーロとなりました。
当期の平均負債コスト比率は前期の4.1%から3.8%に低下しました。2018年6月期の負債コスト比率は3.8%を想定しております。
2017年6月30日時点での、平均為替レートにおけるEBITDAに対する純有利子負債の比率は3.0(*5)で、2016年6月30日時点の3.4から大幅に低下しました。
(*5)ユーロ/米ドル平均為替レート: 2016年度 1ユーロ=1.11米ドルに対して2017年度1ユーロ=1.09米ドル
<予定配当>
年次株主総会において提案される当期の1株当たりの配当は、前期比7%増の2.02ユーロです。配当性向は36%で、これは既存事業から得られるグループの純利益の約3分の1を株主へ還元するという従来からの方針に沿ったものです。
決算発表にあたり、ペルノ・リカールのアレクサンドル・リカール会長兼最高経営責任者(CEO)は、「グループの2017年度の業績は、好調なキャッシュパフォーマンスに基づき既存事業における営業利益を達成した、強固なものでした。この結果は、2年前に採択したグループの戦略が功を奏し、成長の加速化と多様化に直結したことを表します。
2018年度においても、特にデジタル、イノベーション、そして業務効率の向上に注力しながら我々の戦略ロードマップを展開し、さらなる業績向上を目指し、2018年度の既存事業における営業利益は3%~5%の有機的成長を見込んでおります。」と述べました。
日本での業績結果
・引き続き大きく売上を伸ばしました。
・戦略的インターナショナルブランドの売上は、特にペリエ ジュエの好調により2桁増を達成。
・効果的な価格戦略の実施に成功。
ペルノ・リカールについて
ペルノ・リカールは、スピリッツとワインの世界市場におけるリーディングカンパニーです。2016/17年度の連結売上は90億1,000万ユーロでした。1975年に、リカール社とペルノ社の合併により設立された後、本業での成長と、シーグラム(2001年)、アライド・ドメック(2005年)、ヴィン&スプリト(2008年)などの買収を経て、現在に至ります。ペルノ・リカールは、アブソルート ウォッカ、リカール(パスティス)、バランタイン、シーバスリーガル、ローヤルサルート、ザ・グレンリベット(スコッチウイスキー)、ジェムソン(アイリッシュウイスキー)、マーテル(コニャック)、ハバナクラブ(ラム)、ビーフィーター(ジン)、カルーア、マリブ(リキュール)、マム、ペリエ ジュエ(シャンパーニュ)、ジェイコブス・クリーク、ブランコット・エステート、カンポ・ヴィエホ、ケンウッド(ワイン)など、業界内でも特に有名なブランドを数多く保有しています。ペルノ・リカールは、約18,500 名の社員と、6 社の「ブランド カンパニー」、そして各市場に設立された86 社の「マーケット カンパニー」からなる分社化された組織です。持続可能な発展を目指すと同時に、責任ある飲酒の普及に努めています。
ペルノ・リカールの戦略と熱意は、「企業家精神」「相互の信頼関係」「強い倫理観」という3つの主要な価値観に基づいており、これに従って事業を展開しています。
NYSE ユーロネクストに上場しており(ティッカー:RI、ISIN コード:FR0000120693)、CAC 40 指数のメンバーでもあります。
■ペルノ・リカール ホールディングのお問い合わせ先
Julia Massies / VP, Financial Communication & Investor Relations
+33 (0)1 41 00 41 07
Adam Ramjean / Investor Relations Manager
+33 (0)1 41 00 41 59
Emmanuel Vouin / Press Relations Manager
+33 (0)1 41 00 44 04
Alison Donohoe / Press Relations Manager
+33 (0)1 41 00 44 63
■ペルノ・リカール・ジャパンのお問い合わせ先
ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
人事・コーポレートコミュニケーション本部長 富田 直子
S&R・コーポレートコミュニケーションマネージャー 古垣 里美
電話(代表):03-5802-2670
連結財務諸表は監査済みです。法定監査訳による報告書は、監査報告書のレビュー後に発行されます。当社の2017年6月期連結決算の詳細は下記ウェブサイトに掲載しております。
http://pernod-ricard.com/
注:本プレスリリースに明記した売上、利益の前期比は、別段の表記がない限り、事業売却および為替変動などの影響を除いた本業についてものです。