2018.09.05
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ペルノ・リカール グループ 2017/18の業績結果発表
2018年6月期は大幅な増収増益を達成
フランスの洋酒メーカー、ペルノ・リカール グループは8月29日、パリ本社にて2017/18年の決算を発表しました。
2018年6月期は大幅な増収増益を達成
売上は前期比6.0%増の有機的成長を達成※1
既存事業における営業利益も前期比6.3%増の有機的成長を達成※2
(※1 為替の影響を加味したベースでは同0.3%の減収)
(※2 為替を加味したベースでは同1.5%の減益)
2019年6月期の業績見通し:既存事業における営業利益で5〜7%の有機的成長を見込む
売上
ペルノ・リカールグループの2018年6月期の通期売上は89億8,700万ユーロとなり、前期比6.0%増の有機的成長を達成しました。これは前期の成長率3.6%を上回るもので、一連の戦略的施策が功を奏している結果と言えます。一方、為替の影響を加味したベースでは前期比0.3%の減収となりました。
ほぼ全市場において幅広く売上が好調でした。
具体的には、
【北米・南米地域】
地域全体で前期比6%増と好調を維持しており、米国が地域全体並みの成長を達成したほか、メキシコ、ブラジルでは成長が加速しました。
【アジアおよびその他地域】
中国、インドが復調したことにより、地域全体で成長率が9%に上昇しました。
【欧州】
東欧、ドイツ、英国は好調でしたが、フランス、スペインが低迷したため、地域全体では2%の成長にとどまりました。
【免税市場】
組織変更などにより、全地域で売上が伸び、それに伴いマーケットシェアも拡大しました。
また、ブランド別には、
● 主要インターナショナルブランド合計の売上伸長率が、前期の4%から7%に上昇し、主要13ブランドのうち11ブランドが増収を達成、また6ブランドで前年比が前期のそれを上回りました。
● 特にマーテルが前期比14%増、ジェムソンは同14%増となりました。
● スコッチ全体では、前期の横這いから3%の成長へと改善し、シーバスは成長を回復しました(前期比5%増)。
● アブソルートについては、米国は引き続き低調ですが、それ以外の地域が6%増と好調で、全体でも2%の増収を達成しました。
● シーグラムのインディアン・ウイスキーは、伸び率が前期の3%から13%に大幅に上昇しました。
● イノベーションが売上拡大に大きく貢献しました。
直近の第4四半期の売上は19億2,700万ユーロで、前年同期に対し5%の有機的成長(為替の影響を加味したベースでは2%の減収)となりましたが、これは第3四半期までの9ヶ月間の基調をほぼ踏襲したものです。
利益
2018年6月期の既存事業における営業利益は23億5,800万ユーロとなり、前期に対し6.3%の有機的増益を達成しました。為替の影響を加味したベースでは1.5%の減益です。当期の営業利益率は前期から0.14ポイント良化しましたが、為替差損が1億8,000万ユーロ発生したため、為替の影響を加味したベースでは営業利益率が前期に対し0.34ポイント悪化しました。
当期の既存事業における有機的増益率は、修正目標として掲げていた対前期比6%増をクリアしました。増益の要因は以下の通りです。
● 売上総利益率が前期比で0.15ポイント良化し、金額でも6%増となりました。
その要因としては、
・価格の改善
・業務改善施策により売上原価増の影響を抑制(特に、テキーラの原料であるリュウゼツランの調達コストの上昇、およびインドにおける消費税の引き上げ)
・シーグラムのインディアン・ウイスキーの伸びとリカールの低迷による製品ミックスの悪化を、マーテルとジェムソンの大幅な伸びが相殺
● 広告・販促費は将来に向けての投資のため前期比7%の増加となりましたが、対売上比率は19%と前期とほぼ同等です。
● 固定費の管理を徹底し、その上昇を5%に抑える(その他利益および費用を除いたベースでは4%の伸び)とともに、新興市場および成長市場への重点的な投資を行いました。
経常項目に対する当期の法人税率は25%で前期と同水準でした。2019年6月期の法人税率は26%を想定しております。
グループの既存事業における純利益持分は、前期比2%増の15億1,100万ユーロとなりました。
グループ全体の純利益持分は、前期比13%増の15億7,700万ユーロとなりました。これは主に金融費用の低減によるものです。
フリーキャッシュフローおよび負債
当期のフリーキャッシュフローは前期比10%増と大幅に改善し、14億3,300万ユーロとなりました。その結果、純負債は前期末から8億8,900万ユーロ減少し、69億6,200万ユーロとなりました。
当期の平均負債コスト比率は前期の3.8%から3.5%に低下しました。2019年6月期の負債コスト比率は3.9%を想定しております。
2018年6月30日時点での、平均為替レートにおけるEBITDAに対する純有利子負債の比率は2.6※で、2017年6月30日時点の3.0から大幅に低下しました。
※ユーロに対する米ドルの平均為替レートは、前期が1.09ドルであったのに対し、当期は1.19ドル。
予定配当
2018年11月21日に開催予定の年次株主総会において、当期の1株当たりの配当は、前期比17%増の2.36ユーロとして提案予定です。配当性向は41%に上昇し、これは既存事業から得られるグループの純利益の株主への還元率を、従来の約3分の1から2020年6月期までに徐々に50%に引き上げるという当グループの方針に沿ったものです。
今回の決算発表にあたり、ペルノ・リカールグループ会長兼最高経営責任者(CEO)のアレクサンドル・リカールは、次のように語りました。「当グループは2018年6月期に素晴らしい実績をあげることができました。一連の戦略的施策が奏功し、業績が大幅に改善したのみならず、将来に向けての投資も実行しました。売上の伸びが加速し、多角化も進んでいます。また利益率も良化しました。
2019年6月期は、政治・金融情勢が依然として不透明であるものの、当グループは戦略的施策を引き続き実施してまいります。来期には、既存事業における営業利益で5〜7%の有機的成長を見込んでおります。
日本での業績結果
● 戦略的インターナショナルブランド、ペリエ ジュエ、シーバスが継続的な成長を牽引
● 効果的な価格ミックス戦略の実施に成功
ペルノ・リカールについて
ペルノ・リカールは、スピリッツとワインの世界市場におけるリーディングカンパニーです。2017/18年度の連結売上は89億8,700万ユーロでした。1975年に、リカール社とペルノ社の合併により設立された後、本業での成長と、シーグラム(2001年)、アライド・ドメック(2005年)、ヴィン&スプリト(2008年)などの買収を経て、現在に至ります。
ペルノ・リカールは、アブソルートウォッカ、リカール(パスティス)、バランタイン、シーバスリーガル、ローヤルサルート、ザ・グレンリベット(スコッチウイスキー)、ジェムソン(アイリッシュウイスキー)、マーテル(コニャック)、ハバナクラブ(ラム)、ビーフィーター(ジン)、カルーア、マリブ(リキュール)、マム、ペリエジュエ(シャンパーニュ)、ジェイコブス・クリーク、ブランコット・エステート、カンポ・ヴィエホ、ケンウッド(ワイン)など、業界内でも特に有名なブランドを数多く保有しています。
ペルノ・リカールは、約18,900名の社員と、6社の「ブランドカンパニー」、そして各市場に設立された86社の「マーケットカンパニー」からなる分社化された組織です。持続可能な発展を目指すと同時に、責任ある飲酒の普及に努めています。ペルノ・リカールの戦略と熱意は、「企業家精神」「相互の信頼関係」「強い倫理観」という3つの主要な価値観に基づいており、これに従って事業を展開しています。NYSEユーロネクストに上場しており(ティッカー:RI、ISINコード:FR0000120693)、CAC40指数のメンバーでもあります。
お問い合わせ
【ペルノ・リカールホールディングのお問い合わせ先】
■Julia Massies / VP,Financial Communication & InvestorRelations
+33(0)141004107
■Adam Ramjean / Investor Relations Manager
+33(0)141004159
■Fabrien Darrigues / External Communications Director
+33(0)141004486
■Emmanuel Vouin / Press Relations Manager
+33(0)141004404
■Alison Donohoe / Press Relations Manager
+33(0)141004463
【ペルノ・リカール・ジャパンのお問い合わせ先】
ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
人事・コーポレートコミュニケーション本部長:富田 直子
S&R・コーポレートコミュニケーションマネージャー:古垣 里美
電話(代表):03-5802-2670
連結財務諸表は監査済みです。法定監査訳による報告書は、監査報告書のレビュー後に発行されます。
当社の2018年6月期連結決算の詳細は下記ウェブサイトに掲載しております。
www.pernod-ricard.com
※本プレスリリースに明記した売上、利益の前期比は、別段の表記がない限り、事業売却および為替変動などの影響を除いた本業についてものです。